参加者の一人が言いました。「私は料理があまり得意ではないので、いつ怒

られるかと実はひやひやしていたんですが、ちあきさんは決して叱らないで

必要なことだけを伝えてくださるんですね。とても楽しく作れました」  

それに対してちあきさんは、「料理が得意だとか不得意だとかということよ

りも、目の前の食材という命を美味しく頂きたいという気持ちが大切。それ
には、私のペースにうまく乗ってもらいたかったの。」  

素材や味付けも大切ですが、リズムやタイミングという目に見えないことも

料理なのだと教えてくださいました。そして、食事の時間。「おひさま、土 

ん、風さん、水さん、美味しいご飯をありがとう。今日も楽しく遊びまし

た。いただきます」おいしい〜!あちこちで歓声があがります。あっという

間に平らげました。ごちそうさまでした。

   

味の濃いものが好きな人も、肉や魚が大好きな人も、美味しさに大満足

8月5日(水)

7時半起床。目覚ましが無くても、朝日を浴びると自然に目が覚めます。

まず、全員でそれぞれの部屋のお掃除。子ども達は、雑巾の絞り方や箒の使

い方を教わって、真剣に取り組みます。
宙八さんの案内で原生林の散策に向かいました。「とわだ遊学の森」。国有
林を地元の方たちの思いで残した場所です。遊歩道をボランティアの方々で

くり約2時間で散策できるようにしたのです。散策の時は必ずガイドの方

同伴します。実は数年前遭難者が出て村人総出で捜索したとのこと。宙八
んはおっしゃいました。「自然はすばらしく恵みをもたらしてくれるもの
ですが、恐ろしいものでもあるのです。甘く見てはいけません。」

樹齢何百年の木々。天寿を全うし横たわり一部土と化した老木。藤のねじれ

たツタを発見。ねじれているのは、地球が自転している証拠なんですって。

土の上には当たり一面葉っぱのじゅうたんが敷き詰められています。裸足で

歩かないともったいない!途中からは皆、裸足になって歩き、ふかふかした
やわらかい感触を楽しみました。約40分ほどで川に到着。沸き水の甘くて
美味しいこと!水は冷たくて、肌がジンジンと痺れるほどでしたが、宙八さ
んが1番に飛び込みます。僕も! 私も! 先を争うようにドボ〜ン!!震えな
がらも汗をかいた後の川あそびは爽快です。
 
   
帰り道はなんと軽トラックの荷台に全員乗りました!みんな初めての体験に
大はしゃぎ。最高!!
帰宅すると、素敵な昼食会場が出来ていました。庭のたきびで、囲炉裏を囲
むように竹の棒に巻いたパンを焼くのです。通称「どんと焼き」。川で泳い
で冷えた身体を温められるようにと橋本さんご夫妻が気遣ってくださったの 
です。遊びながらパンが焼けた頃、カレーが登場。肉を使わず、野菜や豆が

っぷり入ったちあきさん特製のカレーは身体に染み入るような美味しさで

た。思いっきり遊んで、美味しいご飯を食べて、次は … お昼寝。極楽、
極楽。
夜は庭の沢で冷やしたスイカのデザートを頂きながら歓談。ワインやちあき
さんお手製の梅酒も登場し話は盛り上がります。すっかりマクロビアンが大
好きになった私たちにとって、橋本さんご夫妻のお話は、とても興味深いも
のでした。 お二人が口をそろえておっしゃった最も印象に残った言葉は、
「引き算することの勇気を持ちましょう」。人は自分に足りないものを持つ
ことばかり考えるもの。向上心があることは良いことだが、不安を解消する
ためではいけない。自然の中で心の声を聞けば、本当は何が必要かが分かり
ます。不要なことを手放す勇気を持てば、心身ともに豊かになれると思いま
す。仕事も食事も子育ても同様。
 
   
 ◇キャンプでのひとコマ 

   「引き算する勇気を持とう!」
       
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