8月6日(木)

掃除と朝食を済ませたら、昼食まで自由に過ごします。火遊びに夢中になる

男子。池ではしゃいでボートを漕ぐお母さんたち。名残惜しむように雑木林

を散策する人。いよいよお別れのときです。「たった2日前に出会ったのに

こんなにも馴染んでいることが不思議」「小さな子どもの面倒を見てくれて
ありがとう」「人は自然のなかにいるのが本来の姿だとわかった」「ブラン

コが楽しかった」「宙八リズム、ちあきリズムは心地よかった」「リゾート

はこういう時間を過ごすことだと知りました」

ちあきさんから「子どもの声が聞けて本当に嬉しかったです。また、日常か

ら解放されてお母さんたちにはゆっくりしてほしいと思っていたので、ボー

に乗って楽しんでる姿を見てよかったなと思いました」

この2泊3日は夢のような時間でした。自然の助けをかりて心を開放し、美
味しいご飯と空気や水をいただくと、橋本さんご夫妻の言葉が身体にしみて
くるように感じられました。でも、この心地よさを忘れなければ普段の生活

の中でも活かしていける。希望に満ちた気持ちで帰宅しました。

   
 

 「マクロビアンありがとう」

 15年ほど前でしょうか。ちあきさんのお宅に初めて遊びに行くときの
 こと。行き方を教わると「家はね、すごい山奥なの。目印は、そうね
 車で走っていて不安になり、やっぱり迷ったんだ…引き返そうかと思う
 頃、もう少し頑張って走ると我が家が見えてくるから、その気持ちが目
 印よ!」と言われました。まぁ、なんと素敵なナビゲーションと目印で
 しょう。私はもうそれだけでわくわくしていました。
 仕事を終え出発したので到着したのは深夜。風の音しかしない静かな山
 の中で、優しい笑顔のちあきさんのお出迎え。薪ストーブの上にのった、
 やかんから湯気が出ています。お茶を頂きながらストーブの炎を見てい
 るとなぜだか疲れが消えていきます。
 福島に移り住み、ちあきさんのおつれあい宙八さんが初にしたことは井
 戸堀だったとか。お風呂上がりにその井戸の水を飲み、お布団にはいり
 ます。
 朝、鳥の声と澄んだ光で目が覚めました。私はまだ眠っている家族をあ
 とに裸足で山を散歩します。お昼過ぎ広い縁側で川のせせらぎの音を聞
 いていると普段当たり前と感じていることに対し喜びを感じる自分にな
 っていることに気が付きました。
 目覚めること。ご飯を食べること。土を感じお散歩すること。排泄する
 こと。お掃除すること。子供とお布団に入ること。風の音に混じり夫が
 寝息を立てていること。
 そう、私の心は柔らかい土のようにほくほくしているのです。風の音、
 川のせせらぎが心地いいように、人の言葉や温もりが、心にすーと心地
 よく染み入ってきます。
 私は是非ともお父さんやお母さん達にこれを感じてほしかったのです。
 人はやわらかな心でないと、心配や不安、損得に反応しやすい傾向があ
 るようです。そして子育てに大切な言葉「ありがとう」「慌てないでい
 いよ」「美味しいね」「気持いいね」「あなたが好き」がなかなか出て
 こなかったりしちゃうのです。
 二泊三日の体験は、私がそんなことを伝えなくても皆さんが自らで掴ん
 でくれました。
 きっともっとたくさんの気付きがあったことでしょう。宙八さん、ちあ
 きさん、ありがとう。私達はとっても大切なことを教わりました。そし
 て子育てに必要な宝物も増えました。
 また来年遊びに行かせてね!
 感謝を込めて
                          志村季世恵
                          
       
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