参加人数が少なかったこともあり、小さなテーブルを囲むとまるでお茶会のような雰囲気。
あとでお茶しようね。お菓子も持ってきたよ。わーい!うれし〜!和やかな場ができ講座がスタート。
季世恵さん(以下、季と省略) 日常の中で皆さんがイラッとしたりムッとする時ってどんなとき?
Aさん 更年期のこともあり、常にイライラ、家族が自分の思い通りにならないとき、イラ!
Bさん 年齢の差が大きい年下の人と仕事上関わる時、言葉つかいの悪さや態度に対してムッ!
Cさん 子どもが反抗的だったときや自分のわかっている事を人から指摘されときイラ!
Dさん 自分のことしか考えず周りが見えていないと感じたとき、ムッ!
Eさん 仕事上の相手が自分に対して求めることが大きすぎて、貴方には出来ても自分には出来ないと感じてしまうときイラ!
Fさん 責任感のある立場の人なのに、要領の悪い仕事ぶりだったとき、イラッ!
Gさん 他の人のトイレの使い方が悪いとき ムッ!
〜分析してみよう〜
季 ムッやイライラの傾向は、大きく分けると4つになります。
1.根のあるイラ
些細なことなどでも長年積み重なればわだかまりになっていることも。それがベースになり日常生活が続いていると
どうでもいいことまでイラ、ムッ!に。(Aさんはこれかな!?)
長年のわだかまりのある中での感情が影響している。 例…家族、夫婦関係など。
2.生理的なイラ
子どもの頃のしつけやマナーの影響による感情かあるいはごく本能的な感情
例…食事のマナー、トイレの使い方、ガラスのこする音等。(Bさん、Gさんはこのケース!?)
3.能力差のイラ
自分の求めるあるいは出来ることが、相手と差がある時の感情。
例…仕事の進め方、料理のできなど。(Eさん、Fさんはこれ!?)
4.こうあるべきのイラ
自分の理想とする形にならないときの感情
例…子どもの反抗期、相手の求めることに答えられないなど (Aさん、Cさん、Dさん、Gさんはこれ!?)
〜整理整頓…いるもの、いらないもの、保留〜
季 1.根のあるイラは2や3が混在していることもあるので、一つ一つのイラを分析します。1.についてはすぐに
解決しようと思わないことも必要です。特に夫婦間をよくしたいと願っている場合は相手を責めるだけでは
解決は不可能と認め自分の中のイライラを見つめ整理。
参加者(以下、参と省略) 私は子どもが生まれてから夫に対しイラッとすることが多くなった。
「これしてくれない」とか「こうして欲しいのに思い通りに動いてくれない」っていつも怒りの感情がある。
季 あまり忙しいと欲求を満たしてくれることを願うだけになっちゃうんだよね。
参 私の場合は結婚して子供ができて私の考え方や興味の対象が変わってきたのに夫はちっとも変わらない。
だから、理解し合えない寂しさを感じる。
季 それはね、変化に対しての性差があるの。男性は、型を決めたら変化しない傾向が強いけれど、女性はその性ゆえに
変化することを受け入れざるを得ない。生理、出産にしてもそうでしょう?
参 そういえば、仕事で継続して付き合っている得意先を考えると、男性の方が良くも悪くも考えが変わらなくて
一貫しているから、ある意味仕事がやりやすいな。
季 そうね。ただ最近の傾向として、仕事が長続きしない男性が多いでしょう?それって、男性の本質が弱くなって
きているって事ではないのかな。女性的になってきているみたい…。お母さんだけが、育児をするケースが
多いことも影響しているのかも。
参 そういうこと〜!
季 夫婦は欲求を満たしあう関係だけではうまくいかなくなるよね。お互いの成長を助け合うパートナーであるものだもの。
そのためにももっとお互いを知り合う必要があるのよね。相手のことを理解する環境をつくれば、自然と熟成されていく。
でもこれなかなか難しいの。だけど皆さんにはチャレンジして欲しいな。
参 (深くうなずく)
季 2.の生理的なイラは、新密度によって変わります。親密度が低いとマナーが、大事になってくる。
好きな人に対しては多少マナーが悪くても許せるでしょう?相手が自分にとって大事な人なら仲良くなるように
心がければいいのだよね。
季 3.能力差のイラは、自分はできるのに相手ができない場合に起きるかな。元々その能力が高かった人ほど、
他人に対しても「できるのが当たり前」って思ってしまう。でも能力って一人ひとり違うもの。まずはそれを認識する。
そして相手を否定するより自分のやり方を伝え情報を与え育てることもあってもいいよね。
季 4.「こうあるべき」のイラは自分の思考ぐせ。努力家で自分にも高いハードルを設定しているし、
相手の要望にこたえられないと苦しくなる、責任ある立場や能力の高い人に多い、その癖を認識したら楽になるよ。
子どもに対してイラっとするのは、小さい頃はあんなに可愛かったのに…という思いがあるから、
可愛くあるべき理想と違うのよね。
参 確かにそうかもしれない。成長を認めていないのかも。
季 人って気持ちいい!とか気分がいい!という感情よりイラ!とかムッ!のほうが感じやすい。
多分、生存本能の名残りなんじゃないかな。いやなことや危ないことから身を守るためにはマイナス的な要素を
感じないと防げないこともあったのだろうし。でもイラッ!やムッ!はしないでいられたら楽だよね。
「まあいいか」という言葉を自分の中にどれだけ持てるか…。そしてあまり気にしないことも必要。
そして大切なのはイライラしてはいけないということではなく「私はこれが原因でイラッとしてしまうのね」と
理解するだけで、充分なの。
まとめ
◆ 理解して納得するか、我慢するか
◆ 親密になってみよう
◆ 自分の気持ちを理解していくうちに俯瞰する
2時間はあっという間に過ぎて講座は終了。身近なテーマであったことや、参加者の個人的なケースを
取り上げることで今日から早速役に立つ!と皆さん大喜びでした。
参加者の感想
◎ 日常のイライラは、気付かないうちに溜まっていて小さなことがきっかけで溢れてしまい感情を爆発させるか
ストレス解消といって何かを発散させることがほとんど。
◎ 人と関わるということは必ずストレスがあるから仕方ないと決めつけてしまっていた。イライラの質を
ひとつひとつ見つめることはなかったように思う。
◎ ほんのちょっと感情を整理することで気持ちが軽くなると分かっていると、ストレスから逃れようとか、
無理に押さえつけようとかしなくても良いのですね。とても楽になりました。
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